2011/12/21
感謝感謝!
札幌に行っていた店長とスタッフが帰ってきた。
その前の日に作業状況の報告と写メが届いた。
連日深夜まで頑張ってくれているのは逐一報告をもらっているので解ってはいるが、
私の予想以上に良いイメージにスタジオのセットが完成したようだ。
複雑な作りなのでデザインのイメージを整理するまで何時もより手こずってしまった。
伯父と伯母が二人でやっていた店で、伯父は元々土建関係の仕事から転職した人なので自分の好きなようにその時々で増設したりしてきた建物だから多少理解に苦しむ作りが所々に・・・・・
着付室や作業する事務所も無い状態だったので少なくともそれだけは御客様の手前、失礼の無いようにどうにかしたかった。
床貼りも壁貼りも素人ながら何とか自分で出来るし、壁を仕切るくらいの大工仕事も出来る。
しかし、二ヶ月も遅れての準備がスタートし、当初の士別の予約状況を見れば平日なら多少動けると思っていたが、ありがたい事に年末まで平日も毎日予約で埋まってしまった。
空いているのは24日だけ。
予約のお客様が2件あったのだけど、2件ともお客様のほうが気を遣ってくれた様子だった。
24日はクリスマスだから写真屋さんだってクリスマスしたいですよねえ、申し訳ないから23日か25日で予約をお願いします・・・・・
トホホ・・・
なんとありがたい御客様なのだろうか、私の方からは24日も大丈夫ですよと声を掛けさせて頂いたがケーキでも食べてゆっくりして下さいとの事だった。
ついつい冗談で、じゃあケーキを御馳走になりにお邪魔させてくださいと言うと、カメラ持参でサンタの格好をして来て下さいと笑っていた。
こんな会話をさせて頂けるお客様との距離感がとても嬉しく感じる。 感謝感謝です。
そんな感じで年内に札幌に足を運ぶ事が出来る日が無い。
しょうがないので高校の時の同級生を頼ってみた。
私の周りの結構ヤンチャしていた奴等の中でもきちんと筋道を通してきた奴が今では立派な経営者になっているのも多い。
その中でも度派手なバイクで走り回っていたHに電話をしてみた。
Hとは普段は全く行き来がない。
私の回りは意外とそういう付き合いが多い。
普段は全く連絡を取り合うことがないのだけど、何かあれば直ぐに動き出す。
昔の話だけど・・・あくまでも10代の学生時代の頃のはるか昔の話なので勘違いしないでくれ。
仲間が危ない方面の方々に絡まれて怪我を負って逃げて来た時に私と4人でその事務所にお邪魔した事がある。
スポーツバックの中には手作りの火〇瓶が数本・・・・
もちろん仕返しに投げつける為ではなく、もしもの時の為の護身用。
ビビリながらも、親分さんと話がしてえと言ったら、一言で呑まれてしまい身体が動かなかった。
「どうしたガキ共、死に場所探して来たか?若いんだから早まるなよ。」
今でもその一言を覚えている。
怖かった~~。
事情を話すと怪我をさせた奴を呼びつけ、目の前で数発殴りつけた。
そして一言・・・・
「これで勘弁してやってくれないか。」
ガクガク振るえながら帰ってきた。
帰り際にニヤニヤしながら 「お兄さん達、カバンから変な臭いがするけど大丈夫か」 と一言。
慌てて出た言葉が「部活の帰りにガソリンスタンドでコケました。大丈夫です!」
「そうか、今時珍しく男気がある若い奴も居るんだな。
お前達なら出世するぞ、どうだうちに来ないか?ガハハハハ」
「御縁があれば宜しくお願いします。」
階段を転げ落ちる勢いで走って逃げた。
半べそ掻きながら無言で何度も後ろを振り返りながら夜道を歩いた事が懐かしい。
もちろん外に出てすぐに火〇瓶を空き地にぶん投げたが、カバンの中は灯油が漏れて酷かった。
今では決して笑えない笑い話だ。
そんなHと電話で互いを懐かしむ会話をしながら、今請け負っている現場が札幌刑務所だというのだから大爆笑だった。
「今札幌刑務所に入ってるんだ。」
「はあ?どうしたんよ?? 何やらかしたんだよ?」
「バーカ、仕事に決まってるべ、じゃなきゃ電話にでんわ!www」
「だよな。。。フー良かった・・・・ 」
そんな中で事情を話し、もし誰か手伝ってくれる大工さんが居れば紹介して欲しいと頼んだ。
その後僅か30分。
直ぐに返事が来た。
知り合いの大工さんを会社を通さずに紹介してくれるとの事だった。
更に直ぐに大工さんからも電話が入った。
H社長には大変お世話になっているので喜んで手伝わせて下さいとの事。
Hの人柄が伝わってくる会話だった。
私も見習わなければならないと感じた。
19日までは現場があるので打ち合わせや資材の搬入は仕事帰りの夜からとの事。
その間、資材の搬入に合わせてスタッフを派遣するように打ち合わせをし、自分達でセットを作りながら大工さんには衣装室と事務所を仕切る作業をしてもらう事にした。
見積もりも私の予想している金額よりだいぶ安かったのでありがたかった。
そんな中でスタッフがセットを無事に作り終える事が出来たのだけど、かなり大工さんの手直しもあったらしい。
感謝、感謝だ。
その他にも感謝を申し上げなければならない方々が大勢いらっしゃる。
稚内JCのOBでもあり私と同期の理事長経験者でもあるTさんにも本当に感謝、感謝だ。
先月突然電話が鳴り、酔った様子で 「今士別で飲んでまーす!奥山さんなら絶対に来てくれるよね?」 との事、お店の場所も定かではないまま電話を切られ、なんとか探しながらやっと辿り着き、遅くまで一緒に飲んだのだけど、JCの現役時代と変わらぬパワーに圧倒されっ放しだった。
普通ならスルーしたい時間帯だし残業中だったが、Tさんには以前も助けられている義理があるし、断らないのがJCだ。
その際に看板の話をし、札幌の知り合いの社長さんを紹介していただいた。
2日後にフィリピンに飛ぶ予定と言っていたTさんが、そのフィリピンの帰りの車の中で直ぐに動いてくれていたらしいのだ。
紹介していただいた社長さんも吹雪の中を直ぐに駆けつけて下さり、色々と安く仕上がる方法をアドバイスしてくれた。
稚内の人には今の時代に忘れられつつある義理人情を持ち合わせる人が非常に多いと感じているが、本当に感謝感謝です。
また昨日は以前に札幌の面接で出会った子で、写真がとても好きなんだなあと感じる子が居たのだけど、こちらの準備が2ヶ月遅れる事で迷惑を掛けてはいけないと思い、士別なら直ぐに採用したかったけど矢も得ず一度お断りをしたのだが、そろそろ準備も進んできた中でスタッフを再度検討しようと考えるとその子がふと頭に浮かんだ。
何十人も面接をしたが、その子はちゃんと自分の作品をファイルし見て欲しいと訪ねてくれたので印象深かった。
写真はまだまだ素人だけど、もっと深く経験を積めばそれなりに成長するものを持っている。
あとは感性と想像力を養えば私の元でも充分通用すると感じていただけに惜しいと思っていた。
でも普通なら自分が面接で落とされたのだから連絡をもらっても嫌なはずだ。
しかしそうではなかった。
電話口で明るく対応してくれ、こちらの店の進み具合も気にしていてくれたようなのだ。
更に、写真の勉強がしたいのでお店にお邪魔したいし、もしお手伝い出来ることがあれば私にも手伝わせて下さいと逆に励まされてしまった。
面接の時よりも成長している印象を受け、私も若い子に負けないように頑張らなければと元気を頂いた気がした。
こういう気遣いにも感謝感謝です。
また、作業中にもご近所の方々にも沢山励ましの声を掛けて下さったり、飲みに行くぞ~!と誘ってくれる御夫婦が居たり・・・・
オープンの際には直ぐに予約したいと言ってくださっている方も数人いらっしゃる。
心臓の病気を患っている方が私のホームページの作品を見て、手術前に是非ヌードを写真集で残しておきたいと既に予約を頂いた。
話の中で必ず出てくるのが元のオーナーでもある私の伯父と伯母。
40年も商売をしてきた中で、町内にも貢献していた様子が解る。
そのお陰で、仮に甥っ子であっても実際何処の馬の骨とも解らない私のような人間にも声を掛けて下さるのだろうと感じている。
私にはお返しできる物が何も無いが、沢山の優しさの中で感謝の気持ちだけは忘れずに一日も早く店を無事にオープンしたいと願っている。
こら!覗き見はやめなさい! 仕事しているフリもやめなさい! 笑
本人がノーメイクの為に顔出しだけは勘弁してくれと泣いて頼むのでボカシを入れておきます。
でも本人以上に良く写っていたんだけどね 笑