2011/10/28
札幌へ2
翌日は札幌での新規事業の事で物件のオーナーの元に顔を出した。
オーナーと言っても叔父なのだが、引退して九州の息子のところに引っ越す事になっており、数年前から店をやってみないかと声を掛けて頂いていたのだが、人材が揃わなければ無理なのでお断りしてきた。
しかしいよいよ叔父の引越しも決まり、私も3年後、5年後と自分の事業を考えていくうちにお互いの話がうまく咬み合う形となってきたので、踏ん切りを付ける事にした。
どの道このままの状態でスタッフを士別だけで動かしていても先は知れている。
私だけなら銀行の借り入れが終われば、その先はのんびりと好きなように生きて行けるのだけど、
スタッフの将来も考えてやらなければならない。
一つの道筋を作り、チャンスを与えてやるのも私の仕事かもしれないし、私も3年後5年後の事業計画の中で次の一手を考えていかなければならない。
年齢的にもそれが最後の一手となるかもしれないので、このチャンスに乗る事にした。
この日は最終的な契約書を交わす事になっていた。
双方立会いの中で契約書を作成し、色んな条件を互いに出し合いながら話を煮詰めていった。
最終的に火災保険の掛け金等まで正確に計算された時点で賃貸契約を結び契約が成立した。
昨年から話を進めてきたのだが、9月引越しの予定が、叔父の入院等で二ヶ月も長引いた。
私もその間のスタッフの確保等で動いていたが、なにせ話が進まなければ雇う事もできない状態だったのでかなり困惑していたのが正直なところだ。
9月中ならまだ稼ぎ時には少し早い状態なので私自身が札幌で動けると思っていたのだけど、この時期にずれ込むのは相当痛い。
士別のお客様を私の都合で振り回すわけにもいかないのだ。
叔父も申し訳ないとの事、家賃等も年内は免除してくれるなど、それなりにカバーしてくれた。
ということで、弊社有限会社スタジオ夢物語の札幌支店の準備がいよいよ11月1日から本格的に始まる事となりました。
オープンは未定、内容も未定、何とか年内にはスタートが切れるように焦らずに進めていこうと考えている。
少しだけ引越しの手伝いをしながらスタジオのイメージを膨らませるが、過去に数店舗のデザインをしてきた中で一番難しい状況だった。
叔父は元々40数年前には土建関係の仕事をしていた人なので、今の建物も殆ど自分で好きなように作ってきた。
それが逆に複雑な構造過ぎる為に私の頭を悩ませる。
私も今の士別のスタジオを始める時は二ヶ月掛かって自分の手で作り上げた。
毎日汗だくになり、泥まみれで金槌を持って走り回った。
オープン間近には天井から落ちてあばら骨を折ってしまい、コルセットを巻いたままお店をオープンさせた事が懐かしいし、それが今の自分の肥やしにもなっていると思っている。
今回も出来れば海スケに同じ様に経験を積ませたい。
予算も殆ど掛けずに、スタッフの手で何処まで作り上げるのかも見てみたい。
朝、目が覚めたら店が出来ていたというような話では温過ぎるのだ。
さてさて無事契約を済ませ、食事をご馳走になり、いざ士別へ・・・・・
高速の新川インターがすぐ近くにあるのだけど、海すけがガソリンを入れて行きたいとの事、新道を走る事にした。
出来るだけ安いところの方が海彦には良いだろうと思い、しばらく新道を走った。
たしかあそこのスタンドが一番安いはず・・・・・
看板が見えてきた。
信号を渡れば直ぐスタンドの入り口・・・・
手前でミニパトらしき物体を発見。
びったりくっ付いて来る海すけにブレーキを二回踏んで減速を促すが、その時に丁度信号が黄色に変わった。
私は構わず直進し、スタンドの前で車を停めて待っていようと思ったのだけど・・・・・
あちゃ~~~! 減速どころか逆にスピードを上げて着いてきてしまったではないか・・・・
パトカーが居るのに何故故に???
動物の群れの大移動じゃねえだろ? ボスが飛び出せば後の群れは周りを気にせず真っ直ぐ飛び出してボスの後を追いかけるシーンを想像してしまった。
全く理解出来ない。
まあ海すけの場合、真横にパトカーが顔を出してきても全く気付かない事が過去に何度もあった。
ちなみに私の免許は一応今現在までは金色に輝いているのだ。
でも多分私の運転は走り出した瞬間からその殆どがスピード違反だと思うのだけど・・・・・
ぐるっと回り道をしながらパトカーの横を通り過ぎると、ふてくされた顔をしている海すけが警察と話をしている。
随分長いなあと思いつつ何度も回りながらパトカーを覗くと同じ姿勢のまま口を尖らせているのが見える。
ごねているのか? ごねても無駄なのに・・・・
数周するとやっとパトカーが走り去っていった。
スタンドで海スケに話し掛けるが、ムッたりとした顔で信号無視でしたと一言。
まあうまく切り抜ける方法も有ったのだけどそれは後の祭り。
あまり余計な事を言ってもしゃあないので、気をつけて帰るように言って先に出発する事にした。
札幌インターチェンジに入ると江別西で事故の為通行止めとの事だった。
タイミング的に海すけが捕まらなければ、もしかするともっと悲惨な事が待っていたかもしれない。
プラスに考えれば海すけの運転ならこの事故に巻き込まれていたか当事者になっているかもしれない。
たかが罰金9千円で命が助かったと思えば安いものではないか 笑
その後12号線を走り、江別西から高速に乗ったのだけど、途中ちょっとアクセルを踏んでみたくなった。
私のデカイ車のスピードメータの130kmくらいの位置がアウディでは200kmの位置。
たいしてアクセルを踏んだつもりはないけど軽く200kmの位置をメーターの針が指していた。
全くぶれない。
足回りもチューニングしているので硬過ぎて乗り心地は最悪だけど、高速での安定感は流石としか言い様がない。
路面に吸い付くような感じが伝わる。
久々に面白い車に乗った気がする。
17、8年前にシーマのリミッターカットした面白い車に乗っていたことがあるのだけど、その時に240kmまで踏み込んでみたのだけど、ちょっと異様な感じがして恐怖感で思わずアクセルを緩めた記憶がある。
しかしこのアウディTTはそれを全く感じさせない。
こりゃあ免許証が何枚あっても足りないかもしれない。
私にこんな車を持たせたら大変な事になる。
その後はしっかりと安全運転で帰ってきた。
チャンチャン♪