稚内出張2

翌日は新人ちゃんの初出勤。

今回の稚内はこの為の出張なのだ。

前日新人ちゃんと連絡をとり、出勤の際にホテルの方に寄って私を乗せて行ってくれるとの事。

少し早めに身支度を整えておこうとシャワーを浴びていると電話が鳴った。

前日に、私が朝が弱いからホテルに向う前に早めに起こしてくれと伝えておいた。

待ち合わせは１０時にロビー。

元気良く電話をくれたのは良いのだけど、あと１０分か１５分で着くとの事だった。

早っ！！　　　おいおい！

それはちょっと違うだろ？

待ち合わせの１０時より遥かに早い到着ではないか。

昨日の私の話は冗談だと思われていたのか・・・・・・

まあ早く来て待つのは構わないのだけど。

シャワーを浴びているところだと伝え、ゆっくり来るようにお願いした。

約束の時間が近付き、部屋の窓から外を見渡すがそれらしき姿は見えない。

きっと気を使ってゆっくり来るのだろう・・・・

タバコに火を着け、コーヒーを飲みながら、のんびりとソファーに腰掛けニュースに目をやる。

時間が気になる・・・・

おかしいなあ？・・・・・

電話を掛けてみた。

先程の電話の予定通りに着いて、ずっとロビーで待っていたとの事だった。

どう動くのかしばらく放置しておけば面白かったかもｗ

本人は明るくケロッと、久しぶりにこのホテルに入ったので色々見る事が出来て楽しかったですとの事だった。

幼稚園のお迎えじゃないのだけど、怒るに怒れる雰囲気ではないので、私の方がゴメンゴメンと謝った。

まあまだ自由に泳がしておこうｗ

その後会社に顔を出し、細かい事は店長が教えるように指示をし、私が居なければ出来ない事を一気に教えた。

その夜は歓迎会と称し、食事をしたのだけど、人間観察はやはり面白い。

適当な素振りで冗談を並べ、殆ど仕事の難しい話はしないようにしたのだけど、新人ちゃんは放っておけばずっと楽しく飲んでいられるタイプなのだろう、次から次へと自分の事を失敗談も交えて笑いながら話してくれた。

若いっていいなあ　笑

同時に店長には他人事で聞いているんではなく、新人ちゃんの操縦方法をこういう場面で考えられるようにならなければならないと伝えた。

これからはお手本にならなければならない立場なのだから、自分をきちんと律して瞬時に見極める能力が必要不可欠になってくるのだ。

帰りしな、新人ちゃんの操縦方法が解ったか？と聞いてみると　？？　という顔をしていた。

ミラーニューロンを活かせよなあ・・・・

どうしてこの子を採用したのか目的がハッキリしている。

新人ちゃんがその気になって自分から来ない限りは写真の真を教えようなんて事は思っていない。

会社の空気、流れを変える為に必要な子だから採用したのだ。

此処を理解してもらう事が一番大切なのだ。

サイコロを振り続け、何度振り出しに戻る　が出たことだろうか。

そろそろ　3つ進む　というくらいの出目を出してみたいものだ。

ホテルに戻り、今夜も英国式と思ったがとっくに時間が過ぎていたのでダルい身体のままベットに転がっているうちに寝てしまったようだ。

寒さで目が覚めるとまだ夜明け前。

眠れなくなったので釣りにでも行きたい気分だったが、何の準備も無かったのでシャワーを浴び、再び寝転がり、気付いたらチェックアウトの時間だった。

慌ててフロントで精算を済ませると、しっかりと延長料金が加算されていた。

マジかよ・・・・・

ここはラブホか？？