奥山陽一のコラム

2010/10/19

深川にて

 

昨晩は毎月恒例の北営協の勉強会。

今期は例会の半分の時間を講師例会とした。

 

 



 

 

講師例会といっても簡単な会員発表会みたいなものなのだが、事業の目的としては

人前で自分の考えや思いを伝える事というのは映像表現をしていく者にとっては

必要不可欠な事。

それは商売としてお客様の撮影をする上でも重要な要素を持っていると思う。

 

共感、共鳴・・・・ ミラーニューロン

 

でもこの企画に対しては会員の反応は良くない。

 

皆渋い顔をしている。

 

でも私からすれば渋い顔をしている順に、写真との向き合い方やレベルと比例しているように感じた。

 

この人方は、お客様とどんなやり取りをしながら撮影してるのだろうか??

 

お店や会社の看板の元、カメラマンとして仕事をしているというのであれば、それは寂しい限りだ。

 

私は有限会社スタジオ夢物語という会社の中に存在しているが、お客様に対しては奥山陽一が

撮影をしている。

お客様という具材を奥山という料理人がどういう味付けをし、調理していくのかが大変重要な事であり、その中でお客様という具材の魅力を最大限に引き出すのが料理人の仕事だと思っている。

 

同じ具材でも、カレーにするのかシチューにするのかはお客様とのコミニュケーションの中で決めていけば良い。

時としてアレンジを加える事で、フランス料理に化けたりイタリアンに化けたり・・・・

 

それを全て写真に置き換えて考えるとすればどうだろう。

 

私は創作料理人的な存在でいたいと考えている。

 

スタジオのデザイン、スタッフの接客態度、撮影中の雰囲気、そして出来上がった写真・・・

 

目で見て楽しむ、味わって楽しむ・・・・etc

 

そして何より、魅力的な料理を作るにはカメラマンという料理人が魅力的でなければならないと考える。

 

 

話は戻るが、昨日は地区委員長のE君がトップバッターとして話をしてくれたのだけど、結局最初に事業の趣旨説明で、上に書いたような大切な要素を会員達に説明し切れていないし、自分自身も理解していない為に、殆ど自己紹介的な話で終わってしまった。

 

一時間の持ち時間だが、20分で終わってしまった。

 

きっと次の人もこれで良いのだと勘違いされてしまえば、おそらく皆自己紹介で終わってしまうかもしれない。

 

やはりプロとしての自覚を持ち、演じるときには徹底的に演じて欲しいものだ。

 

次の人がどんな事を聞かせてくれるのかという事を楽しみに参加したくなるような例会にして頂きたいものだと感じました。

 

例会終了後、皆で食事をし、飲みに出るかという話もありましたが、私的には不完全燃焼。

 

酒なんか飲んでる場合か!という事で、若い会員のE君、M君、A君を再度E君のスタジオに集め、今回の例会に出てきたA君やM君の写真に対してのポージングの見直しをし、更にはE君のスタジオのライティングの検証を始めた。

 

講師料15万円のフルコースだ。

 

結局皆でテスト撮りを始め、スタジオのライティングを見直し、E君が自分で良いと思ってやってきたライティングとは全く違う光が出来上がった。

 

わずか数十センチの動きの範囲で表面的な出来栄えが誰の目から見ても変わっていくのをその場にいた会員達は理解できたのではないかと考える。

 

まあそれでもやらずに居るのなら三回くらい死んでくれ!の世界である。

 

あとはどう具材を料理するかは本人達の意識の問題だと思う。

 

そんなこんなで、結局帰る頃には夜が明けてきた。

 

帰る途中高速道路の中央分離帯のど真ん中で大型トラックがひっくり返っているのを目撃し、お陰で居眠りする事も無く帰路に着いた。

 

 

 

 

 

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