2010/10/25
とかしき島の唄より by千鶴伽PV
ブログでも度々紹介してきた、友人の「旅人シンガーソングライター 千鶴伽」 から先日の
美唄でのコンサートの写真を送った御礼にと、彼女のライフワークでもある施設コンサートの様子が入ったDVDが送られてきた。
結構日が経ってしまったが、私もあちこちに飛び回っていたのでゆっくりと見る事が出来ずにいたのだけど、今日ようやっと ゆっくりと見せてもらう事が出来た。
中身は大分県の老人ホームでの「親孝行コンサート」の様子を撮影したもの。
冒頭MCの方がこんな事を言っていた。
日本の小学校から童謡が消えてしまったと・・・・
保護者の方々も童謡を歌える人が少なくなってきて、当然次の世代に残らないかもしれない。
私がよく話す事とリンクした。
戦争を体験されてきた方々がどんどんお亡くなりになってきている。
今、この日本から全ての戦争経験者が居なくなってしまったらどうなってしまうのだろうか。
私の知り合いの教授、古川先生とも良く議論してきたのだけど、この星の七代先の命、命つながりの地球、親子三代事業の推進など、私の年齢から見ても おじいちゃん おばあちゃんにあたる年齢の方々との繋がりは非常に重要な事だと考えている。
今の日本に必要なのは、歴史をしらない教師が教壇で教科書をただ読み上げるだけの授業より、実際に戦争を経験されてきた方々が生きているうちに教壇に立って真実を伝えるべきところにあるのではないだろうか。
この千鶴伽は老人ホームや施設を中心に手作りコンサートをし、おじいちゃんおばあちゃんの前で童謡を歌いながら全国あちこちを歩いている。
DVDの中でも、千鶴伽が懐かしい童謡を歌うと、会話も儘ならないようなお年寄りの方達が一生懸命に口をパクパクさせ一緒に口ずさもうとしている。
考えさせられる事が沢山有るような気がしてならなかった。
もちろん彼女自身が作ったオリジナルもあるのだけど、私が好きな彼女の曲の中に「とかしき島の唄」というのがある。
その曲の最後の方に 「かわりゆくもの・・・・ のこすべきもの・・・」というフレーズがある。
たったこれだけの短いフレーズが、今の私の考える事、行動するべき事、伝えたい事の全てが重なるのだ。
この頃ブログにも書いているが、私達の写真業界もデジタル時代に入り、写真そのものが本当に薄っぺらい紙切れのように扱われ始めている。
今を未来に残すもの、未来に今の感動を鮮明に蘇らせる事が出来るもの、それが記念写真であり、記憶の写真でもある。
同時に日本にはまだ百日や七五三や成人式等で和服を着て記念写真を残そうとする風習が残っている。
上辺の形は何処の写真館でもやっているが、その大切な意味合いを伝える事が出来るカメラマンは戦争経験者同様、どんどん少なくなってきている。
残すべき意味を知る事が次の世代に語り継ぐ事かもしれません。
私も伝えていく事が出来る人間でありたい。
かわりゆくもの・・・・
のこすべきもの・・・・
心に残ります。
もし機会があれば彼女のアルバム 「百年後の君へ」を聞いてみてください。