奥山陽一のコラム

2012/10/27

札幌にて3

 

連日連夜の夜更かしで流石に身体が重い。

さてさて札幌三日目。

この日は夕方から歌屋の専務さんとお会いする事になっている。



 

 

駅前の自社ビルの事務所に案内され色々と話を伺うことが出来た。

 

一目見ただけで物が違うと感じた。

 

さすがにスタッフ1000人を抱える飛ぶ鳥を落とす勢いの企業のトップだ。

 

起業したころの話から、経営戦略等の話を聞かせて頂いた。

話の中で色々と繋がりがある事が解って、これには冬音の社長もビックリで、人の縁というものは不思議なものだと話が盛り上がった。

 

網走に移動しなくてはいけないという事だったので次回は一緒に食事をする約束をして事務所を後にした。

 

その後札幌ファクトリーでサッポロビールの支社長さんと合流。

歌屋の専務さんから教えてもらった繁盛店へ移動した。

全て個室で雰囲気の良い店内だった。

軽く食事をして、次の店にも予約を入れてある為一時間程で店を出ることにした。

 

車のドアをあけてエンジンをかけ、荷物を後ろの席に置こうとして後ろのドアをあけた。

 

 

あれ?

 

 

なんで窓を開けっぱなしにしてたんだろう??

 

 

え??

 

 

窓が割られている。

 

 

なんじゃこりゃ!!

 

 

当て逃げか?

 

当てられた形跡はない。

 

隣近所の車を見ても皆大丈夫だった。

 

誰かに狙われているのか?

 

頭の中に色々と想像が駆け巡った。

 

カバンが無い事に気付いた。

 

車上荒らしだ。

 

駐車場に停めてある車を覗いて歩くと他にもやられている車があった。

 

間違いない。

 

店の店長さんに直ぐに警察に連絡してもらい、店の周りを歩いた。

マンションの駐車場等は被害にあっていないようだ。

 

手口から犯人像が浮かんできた。

 

間もなくして警察がやって来て色々と調べ始めた。

 

どうでも良いからまだ犯人は近くに居るはずだから探してくれと言うが・・・・

 

じゃあパトカー貸してくれよ!と言ったら警官も苦笑い。

 

犯人を見つけたら自分で裁いても良かと聞いたら更に苦笑い。

 

割れた窓ガラスを見ていると怒りが込み上げてくる。

 

警察.jpg

 

直ぐに保険屋に連絡をして対処の方法を聞いた。

 

その後車を購入した会社が近くにある事を思い出し、うちにも何度か遊びに来てくれているS君の顔が浮かんだ。

 

連絡すると函館の帰りで留寿都を通過中との事で、直ぐに代わりの人に代車を手配させて現場に向かわせてくれるとの事だった。

 

鑑識等、まだまだ時間が掛かりそうだったのでサッポロビールの支社長には申し訳無いがタクシーを呼んで帰って頂く事にした。

 

歌屋の専務からも冬音の社長に連絡があり、自分の紹介したお店で酷い目に合わせてしまったと申し訳なさそうにしていたそうで、逆にこちらの方が申し訳なく思った。

冬音の社長も一応指紋を採取するという事で、下の画像に在るとおり、寒空の中駐車場の地べたに座って指紋を採られていた。

 

でも何故かニヤニヤと嬉しそうだったのがせめてもの救いだ。

 

前日のフジコンパーティーでの笑顔の表彰式も一転。

道を歩きながらこちらを見て通り過ぎる人も皆疑ってしまう。

嫌な感じの自分だ。

警察の人も全てが疑いの目で見てしまうでしょ?被害に遭うと皆そういう気持ちになるもんだよと言っていた。

フジコン警察.JPG

 

 

とりあえず一通り終えて 私の頭の中には犯人を捜したいという気持ちでいっぱいだけど、

迷惑を掛けるわけにはいかない。

 

とりあえず予約を入れておいた知り合いのお店に顔を出す事にした。

西野の一兆。

ここのマスターはスキンヘッドで一見プロレスラーか業界の人に見える風貌だけど本当に人が良くて面倒見が良い人でそのギャップがたまらない。

車を停めて遅れて店に入るとマスターが心配そうな顔で遣られちまったってか~?と声を掛けてくれた。

色々と話をしてくれて慰められた。

 

その後冬音の社長を送って一人になると再び怒りが沸いてきた。

 

手口からどういう犯人像かは解っているし警察は動かないし、必ず今夜はまだやると思い

勘任せ、運任せで車を走らせた。

 

 

運が味方してくれたのか犯人グループを見つけた。

黒系のワゴン車と乗用車二台の合計三台、人数は7、8人

クラクションを鳴らしながら駐車場に突っ込もうとしたら一斉に逃げ出した。

 



ワゴン車なら追い付ける、ワゴン車には盗品があるはずと判断・・・・


散りじりに逃げる中、ワゴン車を狙ったけど相手も必死。

猛スピードで逃走。

 

ナンバープレートにガムテープが貼ってあり見えない。

 

 

こいつら間違いなくプロだ。

 



警察に電話をしながら追い掛けた。

 


緊急事態にマニュアル通りの対応。

片手運転では追い付かないから電話を切った。


 

150キロ以上は出てたはずだけどよりによって加速の悪い代車。



車ごと突っ込む覚悟でしたが麻生の十字街で信号に引っ掛かってしまった。

 

無視して走りたくも 事故でも起こして周りに迷惑を掛けるわけにもいかず・・・

 



結局見失いました。

 



緊張が解けた瞬間、正直ホッとした自分も居ました。

 


相手の人数や色んな事を考えれば一人で突っ込めば間違いなく刺されるか、さらわれるだろう。

 

私も もう少しは長生きしたい。



恥ずかしい話し、後になって正直ビビリました。

 



被害はカバンと僅かな現金。

 


悔しいのは前日仲間から祝ってもらい、フジフイルムさんから頂いた賞状の額が、割れた硝子で傷付けられてしまいました。



幸い他の貴重品や財布等は違うカバンに入れて持ち歩いていたので何とか無事です。

 


結局悪いのは車内にカバンを置いていた私です。

 

生きているだけマシだと言い聞かせます。

 

 

 

 

 

 

 

 

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