奥山陽一のコラム

2012/10/26

札幌にて 1

 

22日の昼から札幌に向かいました。

今回は撮影の為だけではなくフジコンの受賞パーティーの他、冬音の社長からサッポロビールの支社長さん、歌屋の専務さんを御紹介してもらう為。

 

 

御予約を全て午前中にして頂き、何とか札幌に向けて出発。

札幌店で5歳の袴の着付けがあり、どうしてもスタッフの遣り繰りが出来ずに荒業を使った。

なんと先日研修に来てくれたKちゃんに一度だけ着付けを教え、いきなりデビューさせた。

 





 

 

先日の研修中の彼女の集中力の高さから絶対に出来ると信じてやってもらうことにした。

 

 

 

 

ただ彼女にはまだ笑顔が出せないでいる事も解っている。

それが最大の弱点である事もハッキリと伝えているがまだまだお客様の前に出られる笑顔ではない。

海彦と二人では尚更心配でならない・・・・

 

久々に爆走した。

 

札幌まで1時間40分で到着。

何とか間に合った。

 

どんな事があってもお客様の前では笑顔で接するように。

お客様にとってはスタジオに立つ以上はスタッフとして見られている。

不安かもしれないけど演じる事が大切。

 

そんな事を話しながらお客様を迎えた。

 

私も一緒に着付け室に入り、彼女がどう子供に接するか見ていた。

表情は足りないものの、足袋を履かせながら優しく話しかけている姿に少しホッとした。

 

誰でも何か始める時はゼロからのスタート。

何事も経験だ。

とは言っても、きっと彼女にとっては心臓が飛び出るほどの緊張だったかもしれない。

 

間もなくして私の予想していた着付けの時間より早く仕上がった。

多少の修正はしたけど初めてにしては上出来だった。

 

何とか無事に撮影終了。

 

 

その後冬音の社長と待ち合わせ。

いい勉強になるし、これからの店作りの為にもなるから女の子も連れておいでよと言うので

彼女も連れて行くことにした。

 

今回私は冬音の札幌進出に向けて色々と携わらせてもらっている。

義理も情も頂いている分、私が出来る事で義理返しだけはしていくつもりだ。

 

待ち合わせは若手の経営者で勢いに乗っている居酒屋甲子園でも全国6位にランキングされている

繁盛店の さちの家  そこの社長を私にも紹介したいとの事だった。

 

店に入るとスタッフ全員の元気な声と店長の素晴らしい笑顔で迎えてくれた。

 

挨拶を済ませ色々と話を聞かせてもらった。

20代で300万の資本金で小さな居酒屋をスタートさせ、7年で7店舗を作ったという。

そのうち2店舗は従業員に独立をさせ、現在居酒屋、イタリアンカフェ等5店舗を経営している。

最初はうまくいかずに苦労したけどシステムを作り上げながら一気に多店舗型経営に切り替えたとの事だった。

そのシステムの中で従業員の育成に力を入れ、従業員同士を競い合わせながら居酒屋甲子園にチャレンジしながら、それに似合ったポジションと給与配分をしているそうだ。

5店舗の中でもNO1という店長さんは24歳で福島出身。

一年足らずで今のポジションまで辿り着いたそうで、うちにもこういう子がいたらあっという間に次の事業展開が出来るだろうなと羨ましくも思えた。

笑顔、姿勢、気遣い、どれをとっても素晴らしい。

 

同席させた研修生のボーっとしているKちゃんに、緊張しているのは解っているし我々の話など聞いていてもチンプンカンプンだろうけど、自分が同席させてもらう事の意味をもっと深く考えるように伝えた。

同年代のスタッフの接客や店のデザインや、色んな事に目を向けて感じることが大切なのだ。

そこを理解して自分から学ぼうとしなければオジサン達に連れてこられたつまらない ただの飲み会で終わってしまう。

まだ社会に出たことが無いのだからというのも解るが、写真の世界で生きていきたければもっと感じて共感する脳を鍛えていかなければならない。

それがミラーニューロン。

第三の脳を鍛える事なのだ。

 

結局多店舗経営をするにはスタッフが育たなければ成り立たないということは嫌と言うほど身をもって

理解している。

 

このところ冬音の社長と繁盛店を回って歩いてみても共通しているのはスタッフの元気と笑顔だ。

 

私の大嫌いなマニュアル教育。

しかしこのマニュアルが人を動かしていることも事実。

考え深い・・・・

 

その後私がイタリアンレストランの方も見てみたいと言うと、さちの家の社長も逆に私に興味があるとの事で自ら案内して頂く事になった。

 

真っ白な作りのお店で、先程の店とは雰囲気がガラリと変わる。

スタッフの接客もこの店に合った接客をさせているとの事だった。

ここも元気が良い。

 

さちの家の社長もスタッフを一人同伴させていた。

25歳の男性スタッフでカメラを持参していた。

話を聞くとお客様の楽しげな雰囲気や頑張っているスタッフの写真を写して居酒屋甲子園でのプレゼンにスライドショーを作るのだそうだ。

 

さちの家の通路にはお客様の楽しそうな写真が壁紙代わりにビッチリと貼られている。

なるほどそういう事かと納得。

 

社長が突然、Kちゃんに厨房で仕事をしている店長の撮影をしてくれないかと声を掛けてくれた。

彼女が撮影をしている間、色々と話をしているとせっかく来てくれたのだから彼女にも何かを感じてほしいと思っての気遣いだと感じた。

 

お礼にカメラを借りて男性スタッフさんの写真を一枚撮らせてもらった。

せっかく雰囲気の良いお店でストロボをバシバシたいて撮影しているのでさり気なくフラッシュを消して一枚シャッターを切った。

 

画面に写る自分の写真を見てなぜか感動している様子。

いきなり相談があると言われ、全員がもしかして写真屋になりたいと言い出すのかと思ったが、

来年結婚する予定なので、自分達の前撮りを士別まで行っても良いから写してくれないかとの事だった。

 

それなら私も同席させて下さいと社長まで士別に来るという話になった。

 

冬音の社長も随分と私をたててくれたお陰で良い繋がりが出来た。

感謝感謝です。

 

 

  さちの家.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

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