奥山陽一のコラム

2012/02/29

写真展

 

間もなく震災から1年を迎えるにあたり、昨年被災地で撮影してきた写真を展示させてほしいと士別市から依頼があった。

 

開催は3月1日から2週間。

 

一ヶ月前から札幌の準備や撮影の合間を縫ってモノクロのプリントをしてきた。

 

A3サイズで60枚展示したいとの事だった。

 



 

 

 

 

正直しんどい。

 

講演でも現地で出会った方々の生の声を伝えるようにしているので、写真展でもストーリー性が出るように現地の方々の声やその場所に対する解説等も文章にしてカウントしてもらう事にした。

 

結局写真が52枚 文章が14枚の合計66枚となった。

 

士別市役所の方々が写真を預り展示してくれるとの事だったが、なにせ札幌店のオープンや撮影でバタバタしていてゆっくりと並び順を事前に調整する暇が無いし、展示の仕方もきちんとストーリーが無くてはいけないので私が現場に立ち、その場で順番を決めて並べさせてもらう事にした。

 

主催者側もその方が助かるとの事だった。

 

 

ある程度は地域毎にまとめておいたので、解説と照らし合わせながらその場でどんどん並べて歩いた。

 

高さや間隔の事を質問されたので、間隔は任せるが、高さは車椅子の方や子供にも見やすい様に

少し低めに飾るようにお願いした。

 

 

日本の展覧会等を見るとヨーロッパ等の美術館等での展示とは違い、とても不親切な感じがする。

 

車椅子の方や子供にも見やすい高さが良い。

 

高い場所に展示されると私のような大柄な人間には首が疲れて集中出来ずに飽きられやすいのだ 笑

 

 

並べ終えたところから貼って下さいと指示すると、一枚一枚高さを計りながら貼ろうとしている。

 

 

高さを決めたら壁の両端にピンを打ち、それに紐か糸を結んでその線上に貼っていくと楽ですよと言うと、会場のスタッフの方がそういうものは用意していないんですと申し訳なさそうに謝っていた。

 

10枚貼るだけでも一時間以上経過していた。

 

 

こりゃあ帰れなくなりそうだな・・・・

 

 

しばらくすると役所の方が紐を買ってきてくれた。

 

 

こりゃあ便利ですねえ・・・・

 

急にペースが上がった。

 

 

そんなこんなで何とか展示終了。

 

写真展の脇で防災グッツも展示するとの事だったのだけど、申し訳なさそうに裏側に展示しようとしているので、写真の下にテーブルを置いて飾った方が意味合いも伝わりやすいのではと提案した。

 

趣旨的には間もなく震災から1年を迎えるにあたり、今一度防災意識を高めていきたいとのことだったので、離れたところに飾られると二つの会場に別れているように見えるのと、ヘルメットや懐中電灯や非常食を並べるだけでは60枚以上あるモノクロの写真相手には全く目立たないのだ。

 

それなら同じ場所に展示したほうがお客様にも伝わりやすい。

 

臨機応変にやりましょう・・・・・

 

 

という事で明日3月1日から2週間、士別市生涯学習センターいぶきにて写真展が開催されますので

時間のある方はどうぞ足を運んでくださりますようお願い致します。

 

 

 

震災写真展.jpg 

 

 

 

 

 

 

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