2012/02/06
初体験は痛かった・・・
心臓がドキドキとしているのが伝わってくるくらい緊張している。
不安な気持ちを落ち着かせるように気を遣いながら・・・
「大丈夫だから力を抜いて深呼吸してごらん・・・」
耳元で優しく囁きながらベットに寝かされる・・・・・
目を閉じ、手を握り締め、足の指先まで力が入る。
「もっと力を抜いてリラックスしてごらん。 最初は痛いかもしれないけど直ぐに楽になるからね」
「すみません初めてなのでドキドキしています」
「そうだよね、気持ち解るよ。 僕も最初は緊張したし痛くて泣きそうだったよ。 一気に入れると痛いからゆっくり入れてあげるからもう少しだけ力を抜いて深呼吸しながら大きく開いてごらん」
覚悟を決めて大きく深呼吸しながら思い切って開いてみるといきなり捻じ込むように・・・・
痛たたたたたた!
涙目になりながらも声を出すことが出来ない。
じっと目を閉じたまま早く終わってくれと祈るように痛みに耐えている。
初体験・・・・
麻酔、メス、手術・・・・
あれ? そこのあなた? 何か違う想像してたかしら? 笑
東京に行っている最中に歯が痛くなってしょうがなかったのだけど、どうすることも出来ずにアルコールで痛みを我慢していた。
痛みが日に日に増してきた。
虫歯でここまで歯が痛んだのは初めてだった。
帰ってきた翌日に頬に違和感が・・・・
触った途端に悲鳴を上げた。
左目の下が膨らんでいるのが自分の目線にも入ってくるのが解る。
痛いなんてもんじゃない。
鏡を見てビックリ!
特殊メイクでもしたかのように顔半分が腫れている。
有り得ない。
撮影は入っているし、店長は札幌に出張だし、こういうときに限って証明写真が続いたり、受け渡しのお客様が来られたりバタバタしていた。
お客様が帰るたびに悲鳴を上げてしゃがみ込んでいた。
一時間早く6時に閉店させてもらい、隣の薬局のおじさんに相談するがその時間にやっている歯医者さんは無いらしい。
おまけに土日を跨ぐのでとりあえず痛み止めをもらって様子を見ることにした。
すがるように一粒飲んでみると、5分くらいで痛みがスーッと消えた。
こりゃあ良いぞ! ついでに顔の腫れも引いてくれないかな・・・・・
それはちょっと甘かった。
とりあえず痛みが無いうちに食事を摂り、仕事を片付ける事にした。
痛み止めっていうのは凄いもんだ。
最低でも4時間から5時間は間隔をあけるように書いてあったがピッタリ6時間で再び痛みが襲ってくる。
初日は解らずに夜9時頃に飲んだのだけど朝方3時くらいに痛みで目が覚めて眠れない。
ベットの中でうなり続けた。
寝てしまえば大抵の事では目が覚めないはずなのに眠る事も出来ない。
治療の為の薬ではなく一時的に凌ぐ為の薬なんだと今更理解する。
こりゃあ身体に良い訳が無い。
極力我慢するがダメだった。
それでも要領が解ってきたので時間を逆算しながら飲むようにした。
なんとか土日を耐え凌ぎ、今朝一番で歯医者さんに電話をしてみた。
私が自ら病院に行く事は皆無と言っても良いくらいだ。
昔から病院嫌いで、注射を見るだけで気絶してしまいそうになる。
マジマジと受付で注射アレルギーなので薬だけで御願いしますと言って笑われた事もある。
昔点滴を外して逃げて帰ってきてかなり怒られた記憶がある。
毎年のように熱が40度くらいになって寝込むことがあるけど、それでも病院など行った事が無い。
可愛い女の子と出会っても、看護士と聞いた瞬間急に用事を思い出してしまう・・・・
そんな私にも限界があるらしい。
上手だと評判の歯医者さんを紹介してもらい駆け込んだ。
まだ新しい佇まいで、中に入ってビックリ。
スリッパを探すが見当たらないのでそのまま入るものだと思ったら、受付の人から下駄箱の横のボタンを押してくださいと言われた。
殺菌用の機械からボタンを押すと自動にスリッパが出てくるらしい。
スゲー! でもこれは年寄りには不親切だな。
直ぐにレントゲン室に通された。
福島での放射能の事が気になったが、そんな事を言っている場合ではない。
部屋に通されてこれまたビックリ。
いったいどれだけの設備投資をしているんだろう?
病院に行くことが無い私が知らないだけなのか?
NASAにでも来た気分になった。
顔の周りを音も無く機械が一周すると ハイお疲れ様でした~!
診察室に案内されると入り口が全て別々になっていて隣の患者さんが見えないように個室のような空間だった。
スタッフの対応も良く、皆ハキハキと明るい。
診察台に座ると隣に大きなパソコンのモニターがあり、そこには今撮影したばかりの私の歯のレントゲン写真が写っているではないか。
この世界もデジタルかぁ・・・・
素人の私が見てもハッキリと膿が写っているのが解った。
先生がやってきて、レントゲンに目を通し一言・・・・
「相当痛いでしょ? どうしてこんなになるまで放っておいたの?
体力的に今が一番落ちているのとストレス、睡眠不足、不規則な生活、身体が疲れきっていますね。
違いますか?
あともう少し遅れたら肺に入って肺炎を併発するところですよ。
そうなると旭川の病院でしばらく入院してもらわなければならないところでした。
とりあえず今すぐ手術します。」
え?? 手術??
気が遠くなりそうになった。
「手術って言っても軽く切開して中の膿を書き出す程度ですから大丈夫ですよ。
ただ先に伝えておきますね。
ここまで酷いと無痛に近い治療を心掛けていますが間違いなく痛いです。
きっと全国どこの病院でもどんな名医でもそれは同じです。
それだけは先に言っておきますね・・・・・」
とても優しく親切な口調なのだけど、悪魔の囁きにしか聞こえなかった。
準備をしている間に痛み止めの薬を飲まされ、色々と説明されたが頭の中には手術の二文字だけ。
心臓がドクドクしているのが解る。
帰りたい・・・・
でもそれ以上に痛くて早く楽になりたくて逃げる気にもならなかった。
口を開けられるが腫れているせいで思うように開かず痛い。
機械のようなもので固定されるがそれがまた飛び上がるくらい痛かった。
では始めます・・・・
過去に打たれたどの注射より痛かった。
先生も、「いやあ~痛いよね~麻酔も普通に入れる事が出来ないので少し時間を掛けながらゆっくり入れていきますからねえ・・・・ それに疲れていると麻酔が効きづらいんですよねえ・・・・」
口調だけは凄く優しい。
でもやっぱり悪魔の囁きにしか聞こえない。
患者をビビらせてどうすんだ!ドSかよ!
ずっと目を閉じていたが気配を感じて目を開けると丁度メスの先端が目の前を通り過ぎていった。
痛い! 麻酔をしていても痛い!
何か解らないけど機械の先端がグリグリと回り始めた。
もうどうにでもしてくれ。
うがいをすると血だらけだった。
それにもビックリだった。
そんなこんなで約1時間程で終了。
頭がボーっとしてクラクラしていた。
その後更に説明を受け、明日も一日安静にするようにとの事だったが、明日は札幌に出張がある事を告げると、それはやめた方が良いと言われるが、身体を動かす作業をしたりしないという事で許可をもらった。
来る時より帰りの方が痛い気がした。
それでも今のこの時点で顔の腫れはひいてはいないし、口の中に変な違和感があるが昨日までの苦痛は無く、少し楽になっている。
こんな思いをすればもう怖いものは無い。
この機会に全部治療してもらおうと思っている。
なんなら全部引っこ抜いて総入れ歯にでもしてもらった方がまだましかもしれない・・・・
ということで私の痛い初体験でした。

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