2012/01/25
講演無事終了
今日は士別の女性自主企画委員会という行政の方達の依頼で士別市民講座の講演をさせて頂きました。
御題は 目で見る講演会 「士別の写真家が見たふくしま」 震災と原発のこれが真実。
事前に普段の講座ではどれくらいの参加者が集まるのかを聞いておいたのだけど、普段は20~多くても30名程との事だった。
うん、それくらいの規模なら距離感も丁度良いかもしれない。
事前にスライドショーのチェックに会場入り。
会場の広さにビックリして、担当の方にもう少し狭い会場に変えて欲しいとお願いしたが、笑いながら
スルーされてしまった。
20人や30人規模の講演でこんなに広い会場だと逆に緊張してしまう。
80人くらいは余裕で大丈夫ですが、詰めて座れば100くらいは大丈夫ですよ・・・・
それなら逆にテーブルを片付けて思いっきり前に詰めて会場を半分に仕切りましょうよ・・・・
やはり笑いながらスルー・・・・ こっちの身にもなってよね~!
少なくとも演台の位置くらいは私のやり易いように配置させてもらう事にした。
今日は朝からプレッシャーだらけ。
私のノミの心臓が最後まで持つのだろうか・・・・
朝から早朝に依頼して来て下さった方から電話があり、なんと昨日からインフルエンザで5日間監禁生活だと言うではないか。
え~~~!
事前の打ち合わせ等は全てその方とやってきたので、他の方達とは最初に一度お会いしただけなのだ。
シャイでクールでナイーブで内気なオイラはどうすりゃ良いんだ?
まあ良い、ボスが来てくれるって言ってたし、JCの後輩達も何人か来てくれるみたいだし・・・
そう言えば用事ついでに札幌からうちのオヤジも来るって言ってたっけなあ・・・
そのオヤジから電話があり、雪で列車が運休との事。
まあそりゃあしゃあないべ・・・・
今日は急な事が多いなあ・・・
しかしここで困った時の海彦登場!
車に乗せてきてくれた。
バタバタとしているうちに会場の下見の時間。
会場の広さにもちょっとビックリしたが、ここでも問題発生。
流す予定のビデオに文字をロールさせているのだけど、会場で大きなスクリーンに映すと何故かスピードが速いような気がしてならない。
今日は老若男女、幅広い年齢の方が来て下さるのだけど、お年を召した方達が目で追えるスピードだろうか?・・・・
かなり悩みながら言葉を選んで文章を構成したのだけど、作っている時は私自身の言葉だから自分では読む事は出来るがそれでは意味が無い。
急遽作り直す事にした。
担当の方にも断りを入れ、会社に戻る事にした。
もし時間に間に合わなければこのまま流すしかないが、きっと後で私自身が後悔するだろう・・・・
開場まで残り2時間半。
普通なら無理だろう・・・
でも俺なら出来る!出来る!やれば出来ると言い聞かせた。
不思議なもので集中しだすとまた新たに違うアイディアが浮かんでくる。
文字の流れるスピードを遅くしながら、オルゴールの曲の速度もスローに変える事にした。
簡単に言うけど編集を知っている人なら結構大変・・・
でもオルゴールだからこそ出来る事であり、その方が見ている人が映像の世界にしっかりと入り込んでくれるはずだ。
狙い通り後からのスタッフの方々の感想で、事前に見せてもらったものとは何かが違う感じがして、会場で見るせいなのか凄く引き込まれてしまって涙がこぼれましたと言ってもらえた。
時間との勝負だ・・・
6時開場、6時半講演開始。
役20数分のスライドショーだけど、編集の後にはDVD用にデータを変更しなければならない。
婚礼の1時間半くらいのビデオだとフィルターを使ったり、音声を調整したりするのでデータが重くなり、その変換に4時間くらい掛かる事もある。
今回のはフィルターを使ったり高度な編集をしている訳ではないので恐らく15分もあれば変換出来るだろう。
しかし読みが外れればアウトだ。
その後DVDに書き込みもしなければならない。
両方で30分。
パソコンの砂時計がやたらと長く感じた。
何とか編集を終える事が出来たが果たして時間までにDVDに焼き込めるのだろうか?
あとは焼けるのを待つしかない。
6時ジャスト!・・・・ チーン♪ 焼き終わった。
開場までぶっ飛んだ。
本当にハプニングだらけの一日だ。
6時10分頃到着。
冷静を装いながら文化センターのスタッフの皆さんに挨拶をしながら会場入り。
心臓バクバク息切れ状態。
開場では受付が始まっていて、15人くらいのお客様が既に座っていた。
だいたい揃っているのかな?
だからこんなに広い会場は要らないって言ったのに・・・・
館長さんが控え室に案内してくれてやっと一息。
危なくタバコに火を着けるところだった。
5分前となり、会場に案内される。
扉を開けて中に入るとビックリ!
え?
後ろの席まで殆どビッチリ埋まっているではないか。
一体どうしたんだ?何があったんだ?途端に緊張し始めてきた。
講師席に座り、会場を見渡すと知っている顔がチラホラ。
でも8割方知らない人達ばかりだった。
全部知らない人達の方が遥かに楽かもしれない。
JCのメンバー、以前に講演させて頂いた私立病院の先生、議員さん、保育園の先生、知り合いの高校生とお母さん、車屋のお姉さん、向かいの人、上の階の人、役所の方々・・・
若い人が思っていたより多いのにはビックリした。
更にまだ10人くらいは受付に並んでいる。
後から聞いた話だと、和寒、名寄、下川からも来て下さっていたらしい。
JCの現役時代に共に汗をかき涙した事もある側近の後輩T君が受付を済ませニヤニヤしながら一番前の席に陣取った。
緊張している事をさり気なくジェスチャーで伝えると、人事のように大丈夫、大丈夫とニヤニヤしている。
その隣に今年の理事長がやってきた。
頼む!俺の視界から消えてくれ! 濃い顔の二人が揃ってニヤニヤしやがって~!
開演の時間となった。
初めに主催者側の館長さんが挨拶をされたのだが、やたらと話し慣れしていて上手すぎる。
そのまま代わりに講演してほしいくらいだった。
次に同じく主催者側の座長さんと呼ばれている方の挨拶。
これもまたまた上手すぎる。
自分達の思いを語り、その為に私を講師に招いてくれた事を説明してくれているのだけど、そのままずっと時間まで話をしていて欲しいくらいに私の方が聞き入ってしまった。
この人達の後に自分が話をしなければならないと思うと更に緊張が増して行く。
ヒョエ~~~!
何時もの如くカンペなど無い。
今回は一般の方を対象とするので話の順番だけはあやふやにならないように箇条書きしておいた。
福島に行った経緯・・・マスコミや報道への違和感
ビデオ上映 プロジェクターのキャップ忘れずに
現在の様子・・・写真を見せる
被災地の人々と私達との心のギャップ
原発の始まり・・・只見ダム建設
米作りのおじいちゃんの話
出会った教授の話
子供達の苦悩
私達が出来ること 生かされている命
結び 先人達に感謝 北海道の今は東北の人達のおかげ。
こんな感じで書いてあるのだけど、あとはその一つ一つに自分の体験した事や感じた事や伝えたい事を肉付けしていけば良い。
沖縄に行ったどこぞの大臣みたいに文面を読み上げて思いを伝える事なんかしない。
伝わるわけがない。旅費を返せと言いたくなる。
10のうち1つでも何かを感じてほしいし、自分がどう捉えられているかなんて知った事じゃない。
とまあここまで偉そうな事を書いておきながら、すっかりその箇条書きの順序を飛ばしてしまった。
人生運と思いつきだけで生きてきた結果がこんな所で出てしまった。
飛んだら飛んだまま話すしかない。
でも、真実を伝える事なのだから多少順序が入れ替わっても聞いている側の人達には大きな違和感は無いはずだ。
自分は焦りまくりだけど・・・・
そんなこんなで何とか無事に講演を終了する事が出来た。
質疑応答や感想の時間に、いわきに友人が居て、その友人から話を聞いてもなかなか実感が出来ない事が多かったけど、今日は凄く色んな物が伝わってきました。 帰ったら友達に電話をして士別でもいわきの事がちゃんと伝わっているよって言ってあげたいですと言ってくれた若い人がいた。
思わず私に電話をしてくれるんですか?と笑いを取ってしまったが若い人が何かを感じ共感してくれる事は凄く嬉しく思えた。
その他にも園児や保護者の方々と絵を描いたり手紙を書いたのだけど、自分の思いつきで園児達に何かをさせようとするのは本当は良くないのではないかと悩んだという園長先生が居た。
私なんかは全て思いつきで生きているのだから周りの目なんて気にしない方が良いし無理やりはいけないけど園児が自主的に行動してくれるのであれば全くOKだと思う。
もちろんまだまだ理解など出来ないのが園児の本音の部分なのだろうけど・・・・
無事講演を終え、女性ばかりの打ち上げにの席にお邪魔させて頂いた。
全員私よりず~っとお姉さまばかり・・・いやいやチョッピリだけ
第一声は参加者の多さにビックリしたと口々に話していた。
ほんと私もビックリだった。
酒が進むに連れてお姉さま達のトークが・・・・
福島を通り越えて、国政の話から士別の街づくりの話まで・・・
酒豪揃いだとは聞いていたがワインのビンが直ぐに空になって転がっている。
私より毒舌な方達ばかりだとは想像もしていなかった・・・・
でも士別にもまだまだこれだけ街の事を考えて熱く語れる方達が居る事を知り、とても嬉しく思えた。
御尽力頂いたスタッフの皆様と、雪の降る寒空の中を会場に足を運んでくれた皆様に感謝の気持ちで一杯です。
ありがとうございました。