2011/12/26
あぁ勘違い。
先日店長に怒られ、更にはデザイナーIちゃんにまで睨まれてしまった。
百日赤ちゃんの撮影をさせて頂き、途中眠たくなった様子でぐずり泣き。
ここでちょっと休憩、オッパイタイム。
最後の撮影は家族が赤ちゃんを囲んでほのぼのとした雰囲気を写したいので赤ちゃんが眠ってしまっても大丈夫とお客様に説明し寝かせてもらう事にした。
私もしばし御観覧状態・・・・
年内にお渡しする為の仕上げに追われているのもあり、撮影の合間を見ては仕上げとプリントに追われている。
忙しいと自分の色を見る目も狂いだしてくるのが解る。
撮影の合間で事務所に篭って仕上げをしているのだけど、しっくりとこない。
その度にスタジオのライトを調整したり、カメラの設定を微妙に変えたりしながらいつも頭を悩ませる。
そんな事をしながら御呼びが掛かるのを待つがなかなか呼ばれない。
オッパイをあげても一向に眠ってくれない様子。
そのうちに次の御予約のお客様が入ってきた。
それも2件同時。
身内同士なので一緒にお願いしますとの事。
慌しい空気が流れるが慌しく見せないのも仕事のうち。
スケジュールを書き込んだホワイトボードを確認すると何の撮影か書かれていなかった。
う み ひ こ の野郎!・・・・・
時期的にもまだ七五三が続いているし、年頃から見れば七五三だろうと、だろう運転。
さり気なく衣装室に着物とハカマが並べられている。
女の子のヘアメークも頼まれたので先に準備してもらうようにした。
その間赤ちゃんの最後のカットを撮影し終わった。
受付けに案内する時にフと待っているお客様の荷物の間からランドセルが顔を覗かせている事に気付いた。
え??
スタッフは七五三のつもり・・・・
私もそのつもり・・・・
あちゃー・・・・
話を聞くと噂で、夢物語で入学を写すなら1月か2月の始めに予約しておかなければ混んでいて撮影できないと去年撮影したお客様達に言われたそうで、それならこの時期に写しておこうという話になったらしいのだ。
そういえば去年婚礼の撮影をしにホテルに入った時に、隣町のお婆ちゃんにも同じ事を言われた事を思い出す。
「夢物語の先生に撮影してもらうには半年前から予約を入れておかないと混んでいて入れないと聞いていたので、いつか生きているうちに一度写して頂きたいと思ってたんですよ。
この場所で簡単で良いので一枚だけ写して貰う訳にはいかないかしら」
とんでもない! 誰だそんな噂を流したのは??
おいらは毎日暇しているし、何時でも撮影できるようにスタジオで腕立て伏せをしながらお客様が来てくれないかと待っている状態なのだ。
結局その場で一枚撮影させて頂いたのだけど、笑いながら葬式用に使う様に遺言を残しておきますと言って最後には握手まで求められてしまった。
とても嬉しくもあり複雑な心境になったのを思い出す。
去年の二月は確か暇だから食料確保の為に網走湖の氷の上にテントを張って北見のF君とワカサギ釣りを楽しんでたはずなのに・・・・
言っておくがお客様の撮影を断るような事は一切していない。
そんなこんなで今年最初の入学写真の撮影。
慌てて2階から入学用のセットを色々と下ろしてきた。
「さあ、おじさんとゲームを始めるぞ~~! 全部クリアできたら学校に電話して一年生になれますって電話しておくからね~!」
私は一年生の撮影の事をゲームと呼んでいる。
撮影の時に私の指示通りにポーズをきちんとこなせると一つクリア。
その時々で5つクリアとか6つクリア出来たらOKという感じで撮影を始めるのだけど、これがまた子供達にウケている。
クリアしようと真剣に頑張ってくれるし、ノリノリな雰囲気で良い表情になる。
この日も二人が其々に6つのゲームを楽しみながらクリアしてくれた。
その後この日最後の七五三の撮影を終え無事終了。
コーヒーとタバコで一休み。
「ちゃんと撮影内容を書いておいてもらえないと困ります」
「いやあビックリしたよなあ、海彦の野郎相変わらずボケてるよなあ」
「はあ?海彦じゃないですよ!先生の字じゃないですか」
「え~~~?? んなわけ・・・・・」
ボードを確認すると汚い走り書き、紛れも無く私の字だ。
「あれえ、おかしいなあ、予約の電話で七五三といとこ同士で一枚って言われたんだけどなあ」
「それは既に先日撮影終わってるじゃないですか」
「大変失礼致しました・・・」
その後ボードを見ながら明日は七五三、明後日は写真集の私服撮り、マタニティー、七五三・・・・
あとは年末まで成人さんとお誕生・・・・怒られないように頭の中で念仏を唱えるようにブツブツと何度も言い聞かせた。
たまには夜の街の新鮮な空気でも吸いに行かなきゃだめだなこりゃ。