奥山陽一のコラム

2011/04/27

何時ものO君登場

 

枕元で電話がブルブル震えている。

 

「ダーリンおはよう~!今日も元気朝立ち?!wwww」

 

ガチャ・・・・・・

 

プー  プー  プー  プー



  

 

無言で切ってやった 笑

 

 

再び着信。

 

「朝から冷たい男だよね~~でもそういう冷たい態度が私の心を虜にするのよね~」

 

 

 

「お前さあ、また切っても良いか? いつからオカマになったんだ? で?また政治の話か?」

 

 

「いや~ん!朝からそんな濃い味付けの朝食は頂けませんわよ~www」

 

 

「だからオネエ言葉はやめろっちゅうの! 

お前から聞かれる前に先にいっておくぞ。 

政治家もお前達マスメディアも見るべき視点が違っちゃいねぇか? 管おろしがどうとかこうとか言ってる場合じゃねえだろよ!」

 

 

「ピンポーン! その通り! おいらもそこに疑問を抱いていているからこそ、師匠の声が聞きたくなってラブコールを送ったのよね~!w

今このタイミングでかよ?って思わない? そんなところにエネルギー使ってる場合じゃないじゃんって思うんだけどさあ。

この国の政治ではなく、この国の政治家達がおかしくなってしまってるんじゃないだろうかって思っちゃうよ。 

今日はしっかりとボイスレコーダーに録音しながら師匠の意見を聞かせてもらおうかと思ってるんだ」

 

 

 

「録音? じゃあ俺の言葉が政治家達に届くのか? だったら手を加えず録音した声をそのまま国会で流せよ!

じゃあ行くぞ!

ア、ア、ア チェック、チェック   あなた達政治家は政治家として今出来る事、やらなければならない事を履き違えてはいないか?・・・」

 

 

「ちょっと待った!ちょっと待った! アニキマジに喋る気でいたの? 録音はあくまでもおいらの参考資料にする為のものだから、マジにやらんでよww」

 

 

「バカタレ!すっかり本気モードになっちまったじゃないかよ。

でもよ、お前はどう考えてんだよ?

俺は今回の震災で最初はマスコミやワイドジョーがガヤガヤと政府の批判をしてはいけないと思っていた。

当たり前に考えれば、かつて誰もが経験をした事がない窮地に立たされているのだから総理を含め政府が慎重に精査し、しっかりとした舵取りの方向性を模索してくれているのだろうと思うじゃないか。

俺は管総理、民主党、政治の世界、失った国民との間の信頼関系に対して少しの汚名挽回のチャンスだと思っていたよ。

でもどうよ?被災地の方達の気持に立って行動を起すどころか何も見えてこないじゃないか」

 

 

「そうなんだよね。師匠の以前の日記に、国民不在の政治、政治家不在の被災地ってポツリと書いて有ったじゃん。

まさしくその通りだと思うよ。

確かに被災地で親身になって動いている議員さんも大勢居るのも事実なんだけど、この国のトップの動きが見えてこないんだよね。

確かに菅さんも大変だと思うよ。でも少なくとも誰の目から見ても解りやすいくらいのパフォーマンスが出来るくらいの力量が無ければやはりリーダーとしてはどうなの?って感じで国民の目には映っちゃうよね。

師匠ならどんなパフォーマンスでリーダーシップをとろうと思う?」

 

 

 

「へえ、少しは成長したじゃんw

俺ならどうするだろう?

見えない弊害が沢山あるだろうからな。

でも周りの議員の声は一先ず置いておくだろうな。

そんなものは後から修正して行けば良いから、先ずは直ぐに国民の前に立ち、与党も野党も無い!全ての国民が一つになる時だ。

だからどうか力を貸して頂きたい!と率直素直にメッセージを送るだろうし、そのまま直ぐに現地に入り自分の足でしっかりと被災地の土を踏むところから始めると思うな。

誰がやっても変わらぬ政治なら、副総理や誰かに東京は任せて、自分は数日掛けてでも被災地を周ってありのままの姿を自分の目で確かめながら歩くと思うよ。

先ずはそこの行動があってはじめて総理として発する言葉に信用性が生まれてくると思うんだ。

一生懸命に動いていないとは言わないけど、誠意が全く見えないじゃないか。

誠意ある行動の中ではじめて頑張って下さいって言葉が生まれるんじゃないかと思うんだ。

先ずはそこの行動が一番先じゃなくてはならない。

その後は官邸にひきこもって対策を練れば良いと思う。」

 

 

「そうだよね、きっと震災から一ヶ月以上が過ぎ、最初はお互い様だと痛みを分かち合いながら必死に踏ん張ってきた被災地の皆さんも、どんどん違う感情に変わりつつあるよね。

師匠がよく言うように、よく暴動が起きないなあって思うよ。

やり場の無い悲しみや怒りの矛先が政府に向けられても当然な対応だよね。

じゃあ今政府は何をすべきだと思う?」

 

 

「何だか真面目に話すお前を始めて見たような気がするなあwww

まあ東電の話は別として、政府がやるべき事の中の予算案にしても、先ずは国会議員の歳費の削減だな。

これは別に今回の震災に関わらずやるべき事だろうな。

これをやってから増税だなんだとほざきやがれって感じだろ。

良いか?

しっかり録音しろよ。

国会議員の特権的優遇、給料ボーナスを削減。

最低給料の3分の1をカットする。

130万の給与を3分の1カットしたところで100万円近くもらえるのだし、ボーナスも年に500万円もらってるんだろ?

財政再建、震災復興の目処がつくまでまずはまずは此処をカットするべきじゃないか?

 

寒空の中、明日の生活もどうなるか解らない状態の人達が大勢居る中で、お前達政治家が税をどうとかではなく贅沢をどうにかしろよと言いたい。

 

国会議員は文書通信交通滞在費に月額100万円、それとは別に月々4往復分のJRや航空券の補助が出ているのだから給料3分の1カット、ボーナス無しでも充分生活できるじゃないか。

国会議員と官僚はここの常識が全く持って欠落している。

少なくともお前達は国民の代表たる立場なのだ。

それがきちんと実現できて初めて増税だの痛みを分かち合うだのとほざきやがれっつうの!と言いたい。

先ずは議員報酬の削減をした後に、俺は消費税を7%まで引き上げても良いと思っている。

そのうちの2%を復興に充てますと言えば良い。

それなら国民も納得できる話であり、俺達も協力しようぜという気持にもなれるのではないか?

それがこの国のリーダーシップパフォーマンスでも良いんだ。

実益となるパフォーマンスなら大歓迎じゃないか。

いや、それくらいの思い切ったパフォーマンスが必要なんだよ」

 

 

「しっかりと録音させてもらったよ~ん!w

相変わらず朝から熱いよね。

でもその通りだと思うよ。

師匠流に言うなら、頑張れ!頑張れって何を頑張るんだい?お前が頑張れよって感じだよねw

でもおいらも少しは成長したのか、先ずは煙草と酒と女は辞めて、その分毎日募金箱を見つけては小銭をチャリンと入れさせてもらってるんだよ。

えらいでしょ?w」

 

 

「ばーか、煙草と酒の分はチャリンで良いけど、オネエチャン遊びの分はチャリンじゃ済まないだろ。

札を入れろよ札を!www

それからな、もう一つ言っておく。

総理の退陣がどうとかこうとか言っている奴ら。

今はそこじゃねえだろ!

そんなことに無駄なエネルギーを費やすのなら全員スコップ持って被災地に行け!っちゅうの!

優先順位を考えろよな。

鳩も今頃鳩ポッポーじゃしょうがねえだろ。」

 

 

「ごめん、録音止めてた。

もう一回言ってもらって良い?w」

 

 

「アホ、もう良いっちゅうの!奴らに聞かせるならいくらでも喋るけど。

お前に聞かせるなら豚の耳に念仏だろw」

 

 

「師匠!それは豚に真珠ではないでしょうか??wwwww」

 

 

「すまん放射能を浴びすぎてしまったようだ。 馬だよなwww

まあ良い、俺も来月には被災地に行こうと思ってるんだ。

同じ陽一でも地震の揺れの中で、黙ってしゃがみ込んでシャッターを押す事も出来なかった戦場カメラマンには任せておけないべw」

 

 

「え??マジ? 俺らの間でも色々と話題に出てきたけど、やっぱり師匠の目から見ると彼はダメなの?」

 

 

「ダメじゃないよ。彼は彼だもの。

でも丁度地震の発生時にどこかのビルにいて、首にカメラをぶら下げたままジッと様子を見ている姿がテレビに映っていて、その姿を彼の向かい側に座っていたお客さん達が一生懸命撮影していたのを見て吹き出しちゃったよwww

逆だろってね。 やっぱりプロではないところの差だなと思ったよ。

お前だってそういう場面だからこそ必死に写そうとするだろ?」

 

 

「そりゃあもちろん。 まあ状況にもよるけどとりあえずはシャッターを切り続けるだろうね。

逃げるのはそれからかもしれない。  そうかあ、とうとう師匠が女以外にカメラを向ける時がきたのかあ。

俺も来月には休みが取れそうだから行きたいと思ってたんだ。

時間が合えば何処かで落ち合おうよ。

飛行機?

仙台? 福島? 後から教えてよ。 菅さん連れて行くからさあwww」

 

 

「おお連れて来い!w きっちり話しつけてやるからよwww まあ詳細はメールするよ。」・・・・

 

 

何時ものO君との会話の一部始終でした・・・・・ 長っ!

 

その後彼にいわきの友人から日曜日の海岸線の様子を写メしてもらった画像と、ニューヨークタイムス等が取り上げている画像が載っているサイトのアドレスを送った。

 

 

  http://2r.ldblog.jp/archives/4337132.html 

 

御覧になりたい人はどうぞ。   

 

 御遺体が写っているので御覧になる方はそれなりに心して見てください。

サイトに入ったら、色んな人の書き込みがあるけど、どこもクリックせずにそのまま下にスクロールしていって下さい。

30枚くらいの画像が貼り付けされています。

北見のF君に教えてもらったのだけど、私にははっきりと亡くなられた方のその時のストーリーが見えてきました。

その時の様子が想像できます。

涙が溢れてきました。

 

でもこれが現実なのです!!

 

 

 

  ↓下の画像は24日日曜日の原発立ち入り禁止地区近くギリギリの海岸線の街並みだそうです。

 

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