合格通知
先日、日本の営業写真業界でも厳しい試験を勝ち抜き、許された人だけが入会出来る「風の会」の入会試験を受けさせて頂きました。
(ちょっと大袈裟かな・・・いやいや本当の事ですから)
昨年もお誘いを受けながら初戦見事敗退!
長い歴史の中で北海道からは、たったの二人の合格者を出しただけの厳しい会ですが、いくら推薦を受けての試験とは言っても日本のトップクラスで戦うというのはそんなに甘くは無いと痛烈に実感しました。
皇室御用達クラスのカメラマンも在籍しているような組織ですから、それなりにプライドも品格も高いのですから、私の場合 品格と言われればこりゃあ大変ですわ。
まあどっかの品格の無い元横綱とはちょいと違うつもりではおりますが・・・
北海道のコンクール等では23年連続入選、うちグランプリ3回。
ひたすらトップを走り続けてきたつもりではいましたが、メジャーの世界相手だとたった一球の甘いボールを投げれば確実にスタンドに運ばれてしまうんだなあというのが感想でした。
井の中の蛙、一人横綱相撲・・・・・
同じ時期に私の業界のライバル君が三度目の試験に落ちて、それを目の中りに見ている私は正直二度目で受かるのかどうか・・・・
いや今の自分なら周りの人間の写真に対する向き合い方、心根の部分が違う、必ず勝てる。
でも、でも、でも・・・・・こればっかりは解らない。。。
今度落ちたら俺は俺の世界で違う所から勝負を挑めば良い、俺には
創作の世界で走る道も残っているじゃないか・・・・
勝手に自分を勇気付けて昨年の敗因をしっかりと見直し、自分の弱点を徹底的に根本から克服していきました。
同じ悔しさを味わいたくないという気持ちより、自分はいかに弱い人間であるかを素直に受け入れるしかないのです。
昔個展で10数枚の作品を作るだけでもフラフラでしたが、試験に提出する作品は20点。
昨年の試験で過去の作品も含めたベストを出し尽くしてしまったのですから
新たに20点を出すのは至難の技。
逆に言えば一年間、普段からいかにサボっていたのか・・・・・
でも過去は過去、これから先を戦って行くのには過去にしがみ付いていても始まらねえ!
そんな気持ちで、ありとあらゆる人間を色んな角度から写しまくりました。
行動有るのみ!
自分から動けば何かが見えてくるはず・・・・
だ~れも励ましてくれないから自分で自分を励ましまくって何とか戦えそうな20点を出品する事が出来ました。
ところが・・・・
え~~~~マジっすか~~~~~~!!??
一本の電話が鳴った。
「組織も長く続くとマンネリ化もするし、ダラケもしてくる。 昨年から審査基準も高くしてみたけど、今年の審査は会員全員で審査して90%の票を獲得した者だけが合格という基準にしたから」
「したから? したからって おい! 勝手に審査基準を変えるなよ!」
ってなことで発送ギリギリまで作品を取り替えてみたり、逆立ちしてみたり転がってみたり・・・・しまいには作品をブーメランの様に飛ばしてみたり・・・
しょうがない最後の手段。
後悔しないように自分の今までやってきた創作の世界の方の作品の封印を解く事にした。
ガラスの女シリーズを数点混ぜて出品することに決めた。
ヌードだよ ヌード!!
日本のフジフイルム、 お客様の感動を残すフジフイルム、そんなフジフイルムに喧嘩を売ってやろうじゃねえか!
大義名分、言い訳の演説もしっかり考えておいた。
お客様が今の自分の姿を綺麗に残したいと、裸になったら それを最高の技術で残すのもプロの仕事。
全国あちこちの写真屋を覗いて見てもヌードをお洒落に綺麗に撮れる写真屋なんてそうそう有るもんじゃねえ!
どうだ参ったか ハハハハ
と玉砕覚悟で言ってやろうと決めていました。
これでダメなら次は無いだろうな・・・・・
数日間色々と自分の写真人生を振り返ってみたり、ソワソワして落ち着きが無かった感じがします。
そんなこんなで、わたくし 何とか風の試験に合格致しました。
これも一重に・・・・・ 自分のお陰です!
いやいや、こんな私にお付き合いいただき、貴重なお時間をお貸し下さり御協力頂いた全てのお客様のお陰です。
本当に、本当にありがとうございます。
必ず御恩に報いるようこれからも切磋琢磨し写真道に精進して参る所存です。
今後ともどうか宜しくお願い致します。