奥山陽一のコラム

2010/03/30

羊料理

 

入学記念写真撮影もピークを迎え、更にはまもなく始まる士別市議会議員選挙の準備も慌しくなり、

政策を考えたり、遊説の台詞作り~声合わせ等々毎日ぶっ飛んでる奥山です。

 



 

そりゃ歌って踊れるアイドル写真家を目指しているオイラだけど、この頃やたらと甘いものを体が欲しがっているような気がしてならない。

遠まわしに言ってみたけど、脳みそをフルに使いまくっているのです。

スタッフにも痩せたんじゃないですか?とか何処か調子悪いんじゃないですか?等と言われる始末。

 

お前達どうして毎度毎度オイラを病気にしたがるの?

ふ~ん・・・・そやって暗示に掛けてオイラを弱らせようと企んでいるんだろ!・・・・・

 

まあそんなこんなでバタバタと走り回りながら、昨日と今日の二日間、市内のレストランのメニューがリニューアルするという事で、オーナーに呼ばれて撮影に行ってきました。

 

場所はよくテレビでも取り上げられている しずお農場のレストラン μ (ミュー)

 

羊の肉と農場で採れた新鮮な野菜で色んな加工品も作っているのだけど、レストランの中に足を一歩踏み込むと白を基調とした洒落たデザインで、チャペルウェディングやレストランウェディングでも出来そうな佇まいで、羊を使った料理を振舞ってくれる。

 

羊の肉には独特なクセがあるので好き嫌いはハッキリと分かれてしまうかもしれないが、北海道民とすれば幼い頃から口にしているジンギスカンというイメージが強いのかもしれないけど、羊の肉だけでこんなに料理のバリエーションがあるものだと感心させられるくらいメニューは豊富である。

 

一昨年の冬にオープンし、一度全種類のメニューの撮影をさせて頂いたのだけど、既存の料理写真には無いような撮影をしてみたり、私の創造出来るものを全て駆使して作り上げてみた。

その出来栄えにオーナーとシェフからも絶賛していただき、それからは旭川や札幌からコマーシャルカメラマンを呼んだりせずに、全部任せるよと言って頂き、新しい商品が出来る度に撮影をさせて頂いています。

 

話のきっかけは、オーナーとお話をする機会があり、その時に私が写真をやっている人間だと知り、

何枚かの写真を見せられたのが始まりでした。

 

これが札幌から呼んだカメラマン・・・・

こっちが某有名情報誌の じゃOO のカメラマンが写してくれた写真・・・・

 

私の返答は・・・・

 

へえ、綺麗に写ってますねえ・・・・・ それ以外に言葉が出てこない。

 

色々話を聞いているうちに一言だけ言いたくなってしまった。

 

「料理人にも色々いるけど、料理の写真はどこも皆同じ撮り方ばかりにしか見えないのは何故でしょう? 写真屋の写真も同じで、写される人間は百人十色皆違うのに写す写真はどこに行っても皆同じにしか見えないのです。 私は写真家としてそれで良いのか?それしか芸が無いのか?といつも疑問に思い、自分自身にも自問自答しています。

逆にそんな写真しか見る事が出来ないお客様も可哀相でしかありません。」

 

そう一言言うと、オーナーが今度うちのメニューを写してみるかい?と言ってくれました。

 

これがきっかけで μ のメニュー撮りをさせて頂くようになったのです。

 

でも生意気な事を言った手前、プレッシャーは大きかった。

 

でも逆にそのプレッシャーを楽しんでいたのを思い出します。

 

デザートをレストランの庭先の花畑の中で写してみたり、ワイングラスに景色を写しこんでみたり、

荒業でピザ等を熱々に見せる為にタバコの煙を吹きかけてみたり・・・

 

その撮影している姿をシェフが見ていて、興味を持ってくれたらしく色々話し掛けてくれて、こんなに情熱をもって気合が入っているカメラマンは始めて見たよ と褒めて下さり、照れくさかったのを思い出します。

 

同じ羊の肉でも調理の仕方でその表情は全て違います。

だからカメラマンもその表情を捉えていかなければならないのです。

 

・・・・いつもならお腹がすく時間ですが、料理の撮影の後はなぜか満腹気分で食べ物の事を考えられないのは私だけでしょうか

 

今夜は魚だな・・・・・

 

 

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