2009/03/24
記者君からの電話 派遣村
ブログでも度々登場する記者君。
いつも私に面倒臭い質問をぶつけてくる。
今日もいきなり・・・・
「毎度~!元気?」
「さっきまで元気だったけどお前さんの声を聞いた途端元気が無くなったわ w」
「酷いなあ、俺の事愛してるくせに w」
「お前は相変わらずうるさい奴だなあ・・・で?何?またどうせ俺をイライラさせる話だろ?」
「あら?やっぱり俺の事愛してるのねん、よ~くおわかりで www」
「で?今日は何について? 陣内と藤原紀香の離婚騒動についてのコメントでもさせるのか?」
「そんな話を切り出したら電話切っちゃうくせに~~w ちょっと廃れかかった話だけど、派遣村の事なんだけどどう思ってるかと思ってさ」
「派遣村? 日本にそんな市町村名なんてあったか?」
「いきなりかい? どうせお前達マスコミが勝手に作った言葉を流行のように使うなって言いたいんでしょ?」
「解ってるじゃん!派遣村の存在についてか、そこに群がる人達についてなのか、どっちよ?」
「どっちもだよ」 「どっちもかよ」 「もちろん」 「まあどっちもどっちだよな」 「で?」 「何が?・・・」
「おい!話終わらせないでよ~」
「www ほら、前にどこぞの議員さんが自業自得みたいなコメントしてバッシング浴びたじゃん、そんで次の日にはお詫びの会見。 いちいち会見なんて開くなよって感じだけど、俺も自業自得の部分はあると思うよ」
「ほう、自業自得。 企業に責任はないという見解かい?」
「いやいや、どっちもどっちだろうよ。 まずはテレビや何かで取材を受けてのうのうと自分の能力の無さを晒しているリストラされている方の人達を見て、彼をうちの企業で是非雇用したい!っていう経営者が居ると思うか? 」
「まず居ないだろうね、でも企業側の経営力にも問題があるというか、リストラされる側を弱い立場として持ち上げるのが日本のマスメディアであり世間の風潮なんじゃないかなあ」
「だろ?でもよ、冷静に考えてみろよ、俺から言わせりゃ何を甘えてるんだ!自業自得だ!って言われても当然だと思うよ。 悪いけど俺はお詫びの会見なんてしないぞw 俺はそう思う、思うのは自由だろって言い切れるかどうかだよ。 ハローワークでの場面がテレビにも映っていたけど、給料が25万円以上じゃなきゃ働けませんとか条件が悪いから働きませんとか、どこの世界にそんな人間使えるんだよ」
「そうなんだよねえ、取材に行っても本当に本気で仕事を探す気があるのかなあって思うような人達が凄く多いのにはちょっと違和感を感じるんだあ」
「この国も、この国の人達も、まだまだどん底じゃないんだよ。 本当にどん底の人間が必死に生きなきゃならないと思うなら職なんて選んでる場合じゃないだろ? おまけに給料25万以上じゃなければ働きませんというならお前が会社にそれ以上の利益をもたらせてくれる人間なのか?って聞いてみたいもんだよ。」
「ん~、俺も同じ事を感じるんだけど、確かに家族に仕送りしなきゃいけないとか色んな理由を抱えている人達も少なくはないよ。 逆に言えば働かざる者までが派遣村を頼って来たりしているのも事実だし・・・」
「俺もそこが腹が立つところなんだよ、弱者支援のあり方が根本的に間違えていると思うんだ。この国は何でも銭が先の解決をしたがるけど、優先順位があると思うんだ。 先ずは子供が先!どんな事があっても子が先じゃなきゃいけないんだよ。 俺は思うんだけど、俺達が今を生きているのは未来を生きる子供達の為の今なんじゃないのか? 例えば母子家庭に対する支援や、生活保護に対する行政のあり方も矛盾だらけだし、まずは子供達の為の事から予算立てしていかなければならないんだよ。そういうところからきちんと見通した上で、はじめて他所の国に対する支援を考えりゃ良いんだし、それだけの費用があれば定額給付金だとかはったくれの話じゃないって」
「おっ!乗ってきたね~、やっぱりお前は熱くなきゃwww」
「バカ!お前真面目に話してんだから真面目に聞けよ。
欲が次の欲を生むからこそ、今のこの国はゼネコンや汚職だ何だと自分達の懐の話でしか物事を動かせないんだよ。 民が求めているものは 自民党だとか民主党だとかそんなものはどうでも良い話なんだよ。それを政治家達は解っている筈なんだ。解っていてやる事は、民を一番に考えていますよ~っていう言葉のパフォーマンスだけじゃねえか!本当に民の為に働きますというならボランティアで政治家をやれっちゅうの!」
「ボランティアで政治家かあ、そんな人皆無じゃないのかあ?」
「皆無だろうな、でも政治家の始まりも本当は国を思い、民を思う熱い気持ちからだと信じたいもんだけどな、一年もすれば顔つきが変わっちまうのは欲のせいなんだろうよ。
まあ話は逸れたけど、そういう支援があるから職を選ぶ余裕が生れるんだし、本当にどん底まで落ちればどんな仕事だってするって!
俺なんて米も買えない所からスタートしたんだからさあ、マジに必死だったって! 華やかに見える世界だし見せなきゃいけないし、周りには余裕ある振りこいて、夜な夜なこっそりバイトしたりしてたんだぞ~、何がってわけじゃなく生きる事に必死だったもん。バイトなんて使ってもらえるなら何でも良かったし、とにかく寝ないでも金を作らなきゃって必死だったよ。だから尚更腹が立つのかもしれないね。」
「へえ、波乱万丈なお前さんだけどそんな事もあったんだあ?俺は逆にお前を羨ましく思ってたけど、影では色々努力してるんだなあ」
「努力? 努力なんて女の又に力って書くだけの話で、そっちの努力は任せてくれwww そんな事どうとも思ってないよ、大切なのは自分に降り掛かる事を受け入れる事だよ。
受け入れる事が出来て初めて知恵も行動も生れるんじゃないか?
石につまずいて転んだら、石のせいにするのか、自分が石に気付かずに転んでしまったと受け入れるのか、そういうところから人は学習能力を身に着けたり、それこそチェンジ出来るんじゃないのかなあ。
前にハローワークにも文句言った事あるんだけど、職を紹介するだけじゃなく、紹介しても恥ずかしくないように教育するシステムが必要だし、学校もそういうところのカリキュラムを考えていかなきゃいけないと思うんだ。
うちに面接に来る子でも、玄関を開けて入ってきた時点でお帰り下さいって言いたくなる様な子がたくさんいるよ。
うちの面接はスーツではなくて、私服で来てもらうんだけど、ジャージは無いだろ!ジャージは!みたいなのとかね、履歴書の応募動機なんて良いことしか書かないんだから当になんてならないってばw」
「ジャージ?マジにそんなの居るの? 面接だろ? 有り得んべ?
確かに履歴書には必死に良いこと書かなきゃって考えたり、質問されたらどう答えようとか色々考えたり緊張しまくりだったよなあ。 でもジャージは無いだろう?」
「あるからビックりなんだよ。 てめえの一生が掛かってるんだぞ、それこそ派遣村に派遣してやろうかと思ってしまうわw
まあそりゃあ、その子もうちだから受け入れられなかった話で、他では使ってもらえるかもしれないし、うちで勤めて花が咲かなくとも違う所に就職できたら生き生きとした花を咲かせられるかもしれないし、人なんてどこでどう変われるか解らないけどさ・・・
だから俺も、うちの子達にも言う時があるよ、俺は俺のやり方でしか生きられないから無理に着いてこなくても良いし、もしかして他の職業の方が伸びていくかもしれないから無駄に時間を費やす必要はないってね。
お互いに無駄な時間を費やす事になるし、今更小学生レベルに下がって話をするのも疲れるし、社会に出てくる時点で、声の出し方とか、お辞儀の仕方とか、細かいところまで教えなきゃいけないレベルなら企業としても事業拡大なんて到底無理な話になってくるんだからさあ」
「そりゃそうだよな、意識の問題もあるけど適性っていうのもあるよね。
俺なんて今の仕事に向いてないんじゃないかって考えちゃう事あるもんなあ」
「問題は目標を持つ事だと思うんだ。うちなんて入ってきたら掃除からだけど、じゃあ掃除のナンバー1になってやろうっていう気持ちにならなきゃ。
仕事を与えられたらチャンスなんだから、それを生かせるかどうかだろ?
そのチャンスをきちんとものに出来る子はまた次のチャンスが訪れるし、その繰り返しが信用というものに繋がるんだしね。
目標は達したらそこで終わりじゃないんだよ。
次の目標が生れるものだし、生れなければいけないんだ。
適正と言ったけど、本当は本人次第でどうにでもなるもんだと思うよ」・・・・・
という感じでまだまだ話は続いたけど、長くなりすぎたので切れの良いところで・・・